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Dr.ウーパのコンピュータ備忘録

2015年3月30日月曜日

便利な仕組みの落とし穴:テレビのソフトウェアの自動更新、配信トラブルで大規模障害

イントロダクション

世の中では、日々の作業を効率的に行うべく、様々な仕組みが動いています。

その一つに、テレビの内蔵ソフトウェアの放送波を使った自動アップデートがあります。

ESとは?|受信機関連情報|【Dpa】一般社団法人デジタル放送推進協会
http://www.dpa.or.jp/receiver/es.html


この仕組みがあるおかげで、テレビがインターネットに接続されていなくても、自動的に日本全国のテレビのソフトウェアを最新の状態に保つことができます。


しかし、その仕組みによって、2015年3月29日に大規模な障害が発生していたようです。


テレビのソフトウェアの配信トラブルにより、日本全国のテレビに大規模障害


今回の障害の概要をまとめました。

障害発生機種

  • 三菱電機製 液晶テレビ「リアル」の一部の機種
  • DXブロードテック(DXアンテナ)製 液晶テレビの一部の機種
  • 日立製液晶テレビの一部の機種


障害発生期間

2015/3/29 午前0時頃~正午頃まで


発生した障害

視聴中または録画予約中に電源が OFF/ON を繰り返す


詳しくは、次のニュースをご覧ください。

テレビの電源が突然切れたり入ったり…なぜ? : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150329-OYT1T50086.html

三菱・DXブロードテックの液晶テレビで全国規模の障害発生中 電源が突然切れる・再起動を繰り返すなど ※追記 - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1503/29/news011.html

3 月 29 日発生の三菱電機製液晶テレビ受信障害についてのお詫び - 三菱電機株式会社
http://www.mitsubishielectric.co.jp/notice/2015/ldg/ldg20150329.pdf

新着情報|DXアンテナ
3月29日発生のDXブロードテック(DXアンテナ)製 液晶テレビ障害についてお詫び
http://www.dxantenna.co.jp/news/2015/03/3%E6%9C%8829%E6%97%A5%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%81%AEdx%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%88dx%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A%EF%BC%89%E8%A3%BD%E6%B6%B2%E6%99%B6/

3 月 29 日発生の日立製液晶テレビ障害についてのお詫び - 日立コンシューマ・マーケティング株式会社
http://www.hitachi-ls.co.jp/news/dl/20150330_s.pdf


今回の障害の原因は、三菱電機ではなく、他社が配信したデータがもとで障害につながったようです。

具体的な障害のメカニズムはまだ明らかになっていませんが、共通の仕組みを利用する人が多ければ多いほど、一つの問題が大規模な障害へとつながってしまいます。

便利さというメリットと引き換えに、トラブル発生時の障害範囲の拡大というデメリットを受けるわけです。


そういえば、私たちがソフトウェアのアップデートをよく目にする Windows でも、最近はまれに配信されたアップデートのデータによって、パソコンが起動不可能になるようなトラブルに見舞われた人もいました。

鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」:Windows UpdateのPC起動不能トラブルがもたらす「別の大きな問題」とは? (1/2) - ITmedia PC USER
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1409/08/news100.html


上記の記事は、2014年8月に発生した、Windows Update を適用したパソコンが起動不可能になるというトラブルについての解説記事です。


このように、テレビのソフトウェアの自動更新に限ったことではなく、私たちの身の回りのソフトウェアには、ソフトウェアを最新に保つ仕組みを持ったものが数多くなります。

勿論、自動更新自体が悪いわけではありません。
むしろ、自動更新しなければ、問題となるケースも数多くあります。

特に、最近はインターネットに接続することを前提とした機器も多く登場しています。
それらの機器は、常にネットワークを経由した攻撃にさらされることになります。

そのため、ソフトウェアの自動更新によって、それらの攻撃から機器を保護できるようにしておかねばなりません。


まとめ

地上デジタル放送対応のテレビには、テレビに内蔵しているソフトウェアを放送波によって最新の状態にアップデートする仕組みがあります。

放送波をつかってアップデートを実施するため、一つのトラブルにより全国的な大規模な障害へとつながります。


2015/4/9 追記

3 月 29 日発生のテレビの障害は、一部の特定放送データをソフトウエアが正常に処理できないために発生したという発表が、各社よりありました。

あわせて、テレビのソフトウェアの更新により、その不具合を修正するそうです。


三菱電機 3月29日発生の三菱電機製液晶テレビ受信不具合についてお詫びとソフトウエア更新のお知らせ
http://www.mitsubishielectric.co.jp/oshirase/20150409/

3 月 29 日発生の日立製液晶テレビ受信不具合について
お詫びとソフトウェア更新のお知らせ 
日立コンシューマ・マーケティング株式会社

3月29日発生のDXブロードテック(DXアンテナ)製液晶テレビ受信不具合について お詫びとソフトウェア更新のお知らせ
新着情報|DXアンテナ








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