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Dr.ウーパのコンピュータ備忘録

2015年3月9日月曜日

e-tax:リモートデスクトップ経由では、リモートデスクトップ先のICカードリーダライタを認識できない

イントロダクション

VAIOに内蔵されているFeliCaポートでは、e-Tax非対応だったために、USB接続のICカードリーダライタを使用することにしました。

e-tax:VAIOに搭載されているFeliCaポートでは、e-Tax非対応
http://upa-pc.blogspot.com/2015/03/e-tax-trouble-vaio-felica.html


さて、私のサブノートPC(VAIO:VPCY21AGJ)にて、e-tax による確定申告を行おうとしましたが、サブノートPCは、メインノートPC(VAIO VGN-FW92DS)の環境と比べて、環境が貧弱です。

メインノートPCでは、FullHD のモニタ 2 枚、USB接続のキーボード・マウスといった作業を効率的に行えるような構成になっています。

私の作業環境(2) - Dr.ウーパのコンピュータ備忘録
http://upa-pc.blogspot.jp/2014/05/env2.html


しかし、サブノートPCは、ノートPC本体のディスプレイとキーボード、タッチパッドをそのまま使用する構成になっています。

そのため、メインノートPCの環境と比べると、作業の効率性に劣ってしまいます。


そこで、e-tax による確定申告作業をメインノートPCからリモートデスクトップを使用して、サブノートPCを操作したらよいのではないかと考えました。


しかし、そこにも新しいトラブルが待ち構えていました。


前提条件

リモートデスクトップ元のメインノートPCと、リモートデスクトップ先のサブノートPCは、第三者が接続できない自身が所有するルータ配下のプライベートなネットワークに配置されています。

インターネットのような公の回線を経由するケースではありません。


リモートデスクトップ経由では、ICカードリーダライタを認識できない

メインノートPCからリモートデスクトップを使用して、サブノートPCを操作したところ、e-tax でICカードリーダライタに差し込んだ住民基本台帳カードに格納された電子証明書を参照する場面で、ICカードを認識できないとする旨のエラーが表示されました。


住民基本台帳カードを差し込んだICカードリーダライタは、サブノートPCに接続されている状態にもかかわらずです。


JPKI利用者ソフトを起動し、ICカードリーダライタの動作確認を行った場合には、次のエラーが表示されました。

公的個人認証サービス利用者クライアントソフト(JPKI利用者ソフト) ICカードリーダライタの動作確認に失敗
公的個人認証サービス利用者クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)
ICカードリーダライタの動作確認に失敗

---------------------------
公的個人認証サービス ソフトウェア動作確認機能
---------------------------
R/Wのタイプが不明です。
---------------------------
OK  


---------------------------


どうやら、Windows標準機能のリモートデスクトップ接続経由では、リモートデスクトップ先に接続されているICカードリーダライタを認識することができないようです。

ただし、Internet Explorer 上で確定申告用の各種データの入力は、リモートデスクトップ接続経由でも問題なく行うことができたため、ICカードリーダライタにアクセスする部分だけ、実際にe-taxの処理を行っているサブノートPCを操作して行うことにしました。


追記:

リモートデスクトップ接続元にICカードリーダライタを接続し、リモートデスクトップ先と共有するようにすればうまくいくかも?(但し、やらない方が良さそう)

e-tax を完了させた後に気が付いたのですが、リモートデスクトップ接続では、オプション設定として「ローカルリソース」の「ローカルデバイスとリソース」を設定することで、リモートデスクトップ接続元のUSB周辺機器などを、リモートデスクトップ接続先のUSB周辺機器として認識させることができます。

リモートデスクトップ接続 ローカルデバイスとリソース
リモートデスクトップ接続
ローカルデバイスとリソース

そこで、リモートデスクトップ接続元のメインノートPCにICカードリーダライタを接続し、リモートデスクトップ接続のオプション設定として「ローカルリソース」の「ローカルデバイスとリソース」のスマートカードにチェックが入っていることを確認した上で、リモートデスクトップ先のサブノートPCへ接続しました。

そして、リモートデスクトップ接続先にて、JPKI利用者ソフトを用いてICカードリーダライタの動作確認を行ったところ、リモートデスクトップ接続元のメインノートPCに接続されているICカードリーダライタとそこに挿入されているカードが確かに、リモートデスクトップ接続先で認識できることを確認しました。


ただし、この方法で e-tax で使用する電子証明書が正常に利用できるかどうかはチェックしていません。

また、リモートデスクトップ接続元のICカード情報が、リモートデスクトップ接続先で認識できるということは、ICカードから読み取った情報が、ネットワーク経由で伝達されているということです。

最近のWindowsのリモートデスクトップ接続では、リモートデスクトップ間のパソコンでやり取りするデータは暗号化されているはずですが、古いWindowsパソコンとの通信や設定によっては暗号のレベルが弱かったり、暗号化されていないデータが送信されるケースもあるようです。

リモート デスクトップ接続時 「リモート接続を保護しています」の画面で時間がかかる場合があります
https://support.microsoft.com/kb/2915774/ja?wa=wsignin1.0

リモート デスクトップ プロトコル (RDP) の解説
http://support.microsoft.com/kb/186607/ja

SSL を使用して RDS (リモート デスクトップ サービス) 接続をセキュリティで保護する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/virtualization/ff606480.aspx?f=255&MSPPError=-2147217396


ICカードに収められている情報は非常に重要なものです。

そのため、本当に、リモートデスクトップ接続を経由して、ICカードリーダライタに挿入したICカード情報を送信してよいのかは、十分に検討しなければなりません。

基本的に、リモートデスクトップ先のパソコンを直接操作できるのであれば、リモートデスクトップ先のパソコンにICカードリーダライタを接続して操作するのが最良でしょう。


まとめ

リモートデスクトップ経由では、リモートデスクトップ先のICカードリーダライタを認識できないことがわかりました。

この問題は、リモートデスクトップを使用せず、リモートデスクトップ先を直接操作することで解決しました。


しかし、まだトラブルは続きます。

次回:

e-tax:電子証明書使用時に、パスワードを連続5回間違えてロックされる
http://upa-pc.blogspot.com/2015/03/e-tax-trouble-password-lock.html







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